体験談 3
いくつになっても
今日は皆でお出かけ。おばあちゃんは皆で出かけると聞いて嬉しそう。着替えを手伝ってあげると「ありがとう」とおばあちゃん。すると自分の着ている服を眺め「変じゃないね?色はあってるね?」と聞いてきた。そこで「変じゃないよ。とても似合ってる。お洒落だよ。」と言うと「褒めて上手ね」と嬉しそう。着替えがすんだので、おばあちゃんを一人残して別の部屋へ。出かける時間になったので、おばあちゃんを呼びに戻ってみると、おばあちゃんは鏡の前に座ってメイクを始めていた。
失 敗
メイクしてる!この前は赤い眉毛になってた!慌てて「おばあちゃん!何してるの?もうお化粧なんてしなくていいって。90歳なんだから」とお化粧をやめさせようとついつい。するとおばあちゃんは「出かけるから化粧しないと見苦しいからね。」と何でとめるのか不思議そうな表情で答えてきた。「もう90のおばあちゃんが赤い口紅なんてしてたらおかしいよ。ほら皆待ってるから」と言いいながら鏡の前から立たせようとする。「そうね?でも少しは塗らないと」と不服そうな表情でブツブツ言い出すおばあちゃん。
成 功
「あれ?おばあちゃん、お化粧してるの?」やんわり声を掛けてみる。おばあちゃんは「出かけるなら化粧しないと見苦しいからね」とやっぱり言ってきた。そこで「わぁ、もうお化粧きれいにできてるね。それ以上しなくても大丈夫だよ」とそれ以上メイクしなくてもいいと思ってくれる方向へもっていく。それでも続けたがるので「最近は自然なのがいいんだよ。今はあんまり塗るとおかしいからね。そのくらいが一番いいよ」とやんわり伝えていくと「そうね?じゃあ上等ね?」とおばあちゃん。鏡の前からどうにか立ち上がってくれた。
ひと言
綺麗でいたい。おかしな恰好はしたくない。身だしなみに気を付ける。特に女性はいくつになってもこの気持ちがあると思います。たとえ認知症になったとしても同じ。人に会うからメイクしたり、服の上下があってるか、似合ってるか…気になる気持ちは大事にしてあげたい。褒めてあげれば喜んでくれるし、その表情を見ているといくつになっても女性なんだなと感じます。もちろん症状がかなり進んでしまえば表現することもできなくなるかもしれない。でもそれでも褒めてあげることは大事だと思います。きっと気持ちは通じているから。